『日本酒はランクからタイプへ』


昨日の国営放送「クローズアップ現代」より、
田崎氏のコメント『日本酒はランクからタイプへ』

本醸造だ純米だ大吟醸だとランクを気にする方がいらっしゃいます。これは国税局が定める「特定名称」と呼ばれるものが大きく影響しております。要は「明記してある原料、まはた定めている製法をクリアしたものは◯◯って謳ってもイイよ!」という決まり。

でもこれを安易に「本醸造、純米酒は安価で味そこそこ」「大吟醸、純米大吟醸は高価で美味!」としてしまうのは今の時代に合ってないよなぁと常々思っております。

例えば精米歩合60%を満たしていれば「純米吟醸」を謳っても良い事になっているけど55%で特別純米で出荷している銘柄もある。また精米歩合60%で純米酒なんだけど飲んでみると「おいコレ純米吟醸って言ってもいい味だ!マジうめぇ!」って銘柄もある。

純米酒と言えども高品質な酒米を使う、または職人のセンスや技術によってすごーく美味しい日本酒を醸し出す蔵元さんも居れば、要項を満たしているだけで大吟醸を謳うけど、実はみんなが思ってる「フルーティー」だとか「透明感」だとかとは縁遠い酒質のものもある。飲んでみるとさして感動もない製品もたまにはあるw

高価な「純米酒」があれば安価な「大吟醸」も存在する。
酒米の価格はそのまま販売価格に反映される事ももちろん。
技術によって安価な原料から高品質(超美味い)なお酒を醸せれば、それは技術料として販売価格に反映しても問題はないと思う。

なので今の時代「本醸造だから安くて味はそこそこ」だとか「大吟醸だから高価で美味しい」という概念は「当たり前じゃない」という事を頭のどこかに常に置いておく必要があると思うのです。

あくまで「価格=味わい=価値」だと思うのです。まぁこれも人それぞれなのですが私たち酒屋は個々の基準で「価格=味わい=価値」だと納得したものをおすすめさせていただいております。要は売る方としては高い大吟醸買ってほしいけど、お客様のお好み次第では安い純米酒激推しケース多々ありって事だし、純米酒って言っても並みの純米吟醸を凌駕する銘柄もあるよ!

日本酒を選ぶ基準は決まった法則があるわけじゃないという事。それはケースバイケースで「どんな料理と合わせるのか?」や「どんなシーンで飲むのか?」や「何人で飲むのか?」とか「冷?温?」や「記念日?贈り物?」、もちろんお財布事情なんかでも変わってくるのでまぁめんどいけど面白いよね?ww

以上、私のFacebookより転記

店長の「もずく」とさえない代表の「辻村」
店長の「もずく」とさえない代表の「辻村」